昭和大学薬学部の東京支部研修会に行って来ました。
テーマは、「細胞力」を高める~心身一体科学から健康寿命を延ばす、です。

加水分解やミクロン単位まで微細末化した卵殻膜の、吸収や分布、作用についてのお話でした。

 

 

 

 

 

 

 

卵殻膜とは、卵の殻にへばりついている、薄い膜です。昔から傷の回復を早くする治療に使われていて、中国の古い医書の「本草綱目」にも書かれています。

卵殻膜はコラーゲン、その他の高分子物資で構成されています。
吸収されるように加工した卵殻膜は美容効果もうたわれていて、様々な化粧品に使われています。

 

 

 

 

皮膚はコラーゲンのような高分子物質を透過させないと、教科書では習っていたし、飲めば消化酵素の働きでアミノ酸まで分解されて元の形は無くなってしまうのが理論的な常識でした。

ところが、皮膚のバリア機能は完璧ではなく、コラーゲンのような高分子でも皮膚を透過するし、摂取すれば一部はポリペプチドの形で吸収されて血中にも現れるとのこと。
そして、細胞のレセプターに働きかけてコラーゲン生成を促すそうです。
また、腸内細菌に影響を及ぼし人体の代謝に関与することも示唆されているとのことでした。

従来の認識を覆すエビデンスも蓄積されつつあるんですね。

 

そういえば、膝や腰が痛い時、コラーゲンドリンクを飲むと、不思議と痛みがなくなった経験がありました。
消化されればただのアミノ酸になってしまうんじゃと思いながらも、もしかしたらそのまま吸収されるのかな、でもアレルゲンになってしまうよな、なんて、いろいろ考えたこともありました。

 

理論を重視するあまり経験を無視したり、逆に科学の負の面ばかり強調して明らかに根拠のない治療や予防にこだわるのも良くありません。

科学は、様々な事象を明らかにしてきましたが、まだまだ発展途上です。
経験と科学が、もっと互いを尊重して歩み寄れば、新しい発見があるのではないでしょうか。

 

とても、勉強になりました。
実りのある勉強会でした。